パチンコ依存症に有効な薬が存在するの?恐ろしい合併症のリスクとは


パチンコ依存症とほかの疾患との合併

パチンコ依存症は、精神科では病的賭博と診断される病気ですが、具体的に効果を示す薬は存在していません。ただ、ほかの精神疾患と合併すると(あくまで合併した疾病に効く)薬が処方される場合があります。

 

 

ここでは、パチンコ依存症と合併しやすい精神疾患を紹介し、投与される薬や合併症の厄介さを伝えられればと思っています。

 

 

双極性障害やうつ病と合併すると医師の処方により薬が投与されることも

 

パチンコ依存症だけの場合は投薬はしません。なぜならパチンコ依存症は心の問題が大きく、それに適応する薬がないからです。パチンコ依存症に効果がある薬があれば良いのですが、病気が依存症単体と言うなら、薬はとくに必要とはならないでしょう。

 

 

ただ、パチンコ依存症はほかの精神疾患と合併症を起こしやすいため、そうなると医師の診断で薬が処方されます。日本でも合併例が多いのは双極性障害とうつ病です。

 

 

双極性障害は躁うつ病のことで、典型的な躁状態は、気分の異常な高揚が続きます。ギャンブル依存症を併発する可能性は極めて高いとされ、気分の高揚が金に糸目を付けず対象となるギャンブルにのめり込むようになります。双極性障害を合併している場合は、気分安定薬で再発防止を促します。

 

 

うつ病が隠れている場合は、意欲や集中力の低下、食欲低下、不眠症などの症状を見られ、気晴しをかねてギャンブルにはまっていくのが一般的です。また、すでにパチンコ依存が始まっており、それに重なるようにうつ病となる方もいます。

 

 

うつ病の場合は抗うつ薬、安定剤が処方されますが、睡眠障害を起こしている場合は睡眠薬、抗不安薬などが処方されます。

 

 

なお、双極性障害・うつ病を合併している場合はとくにそうですが、はじめに双極性障害やうつ病の症状を押さえ込みつつ、依存症治療をしなければなりません。順番としては「双極性障害やうつ病」が先で「パチンコ依存症」が後になります。

 

 

意外に統合失調症もパチンコ依存症と合併しやすい

 

パチンコ依存症と合併しやすい精神疾患に、つい最近まで精神分裂病と呼ばれていた統合失調症があります。ただし、依存症と合併しやすいのは統合失調症の激しい時期ではなく、落ち着いている時期とされます。

 

 

また、統合失調症は人に見られているという妄想を抱きやすいため、人混みを避ける傾向があります。パチンコ店は人ごみが多くても、ある意味でひとりになれる空間になりやすいため、パチンコ依存症はとくに合併しやすい精神疾患と言えます。

 

 

統合失調症のための投薬治療は抗精神病薬が有効とされるほか、副作用が少ない非定型抗精神病薬も新しいタイプの薬として選ばれています。統合失調症の場合も、まず統合失調症の症状を抑えてからパチンコ依存症の回復治療を進めることが重要です。

 

 

より身近なところで言うと、生活習慣病との合併も十分考えられる

 

ここまでは精神疾患との合併を紹介してきましたが、最後に生活習慣病と合併する場合について考えてみましょう。パチンコ依存症は精神的にもストレスを受けやすく、生活習慣病のリスクを生みやすい疾患です。

 

 

またパチンコ依存症は生活が不規則となりやすいのもあり、すでにさまざまな生活習慣病を引き起こしている場合が考えられます。かりに糖尿病との合併の場合ですが、食事療法、運動療法で血糖値が正常化しなければ、経口血糖降下薬あるいはGLP-1受容体作動薬を投与することになります。それでも改善がみられなければ、インスリン自己注射をはじめなければなりません。

 

 

またパチンコ依存症は脳卒中のリスクもかなり心配です。脳卒中を引き起こすショックで、逆に人が変わったように、パチンコ依存症は解ける場合があります。ただし体には脳卒中の後遺症として半身麻痺(片麻痺)が残りますので、その代償はあまりに大きいと言えます。
また、脳卒中は再発リスクに気をつけなければならず、そのために薬を飲み続けなければなりません。ただし苦しいのは機能回復のためのリハビリです。

 

 

もはや、レベルが軽いものなら、すでに多くの人が抱えている生活習慣病。ひどい症状で合併することだけは何としても避けたいものです。

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